仕事をしていく中で必ず、ぶち当たる壁があります。特に頑張っている人ほど仕事が増えてしまい、同僚や部下から信頼されてしまうからこそ、自分の時間がどんどん減ってしまう。その結果、自分の仕事がスムーズに進まずに結局残業になってしまう事も多いのではないでしょうか。
そのような状況は社会人であれば、よく陥ってしまうことであるですが、ちょっとした思考を変えるだけで仕事を効率的にこなせていけるようになると思いますので、記事にしてみました。
①今ある課題や問題の本質を見る
いま必要な課題や問題を解決する為に課題や問題の本質をまず考える。
そしてその本質を考える際には、シンプルに解決の為の着地点を考える事が重要です。
よくあるのが、雑談レベルでアレコレ想定できる事を言い出して話しが結局まとまらずに、時間ばかりが過ぎていく。これは私の会社でもよくある光景なのですが、私はまずこういう話し合いには参加しません。時間の無駄だからです。
先に本質と着地点を見極めれば、それに向かって必要な内容を盛り込むだけですから短時間で済む話なのです。
②仮説を立てること
本質や着地点を見極めたとしても、その問題解決に向けて仮説を立てないと話は終わりません。時間だけが過ぎていってしまうのです。特に新しく起きた事例のない事であれば、この仮説を立てるという事をしないと、こういう恐れもある、こんな事も考えられるとアレコレ何でも言い放題になってしまいますよね。
よくあるのが、事務所内で情報収集ばかり優先してしまい長時間の議論をしたり、そして決定まで話そうとすることです。でも結果、結論まで至らなかったり、声が大きい人の意見だけで決定してしまったりします。
ここで間違ってはいけないのは、現場スタッフからの報告で問題ありと思ったなら、電話やメールなどで終わらせずに、いち早くに現場へ行ってみる事も重要です。百聞は一見に如かずという事もあるように、手間であっても自分の目で見た方が、結局は効率が良く問題解決への近道になります。
③メリハリをつける
サービス提供責任者や常勤職員になれば、様々な定期的な事務仕事もあれば、スポット的な問題解決の仕事も入ってきます。新規依頼があれば、アセスメントや担当者会議、契約、計画書の作成、初回訪問と報告書の作成、手順書の作成etc
仕事の優先度をつけて仕事をこなすのは大事ですが、新規依頼などでも書類作成に時間をかけてしまったり、ダラダラとまでは言いませんが後回しにしてしまったりすると自分の仕事が溜まっていきます。
特に書類作成の仕事であれば、1時間で新規の初期書類は仕上げるとか、介護計画書なら15分で仕上げる、手順書なら10分など、イレギュラーの案件は別としても、自分で意識をして一つ一つの仕事に制限時間を設定するくらいのメリハリを持つことです。
とはいえ最初のうちは自分の設定した時間内で終わらない事もあると思いますが、設定時間を広げるのではなく、次は達成しようと思えばOK!繰り返していけば人間は慣れていくものです。
まじめな人ほど、完璧な書類を作り上げようとして時間をかけてしまうものです。そして次々にくる仕事が積み重なることになってしまうのです。
④タスクは重要度で差をつける
これは③にも通じる話しですが、まじめな人ほど、どんな仕事でも同じように熱量をかけてしまうものです。
既存顧客の更新書類、訪問介護で言えば、短期(長期)目標の更新での計画書の作成や、モニタリングなどは、現に知っている利用者さんである為、それほど時間をかける必要もありません。
しかし、新規依頼の利用者さんであれば、まずはケアマネさんからの依頼書を見て、家族構成や背景、依頼内容などを理解する必要があります。新規利用は初回までに期限が短い事も多いですので、集中して把握する必要もあります。
また、クレーム案件なども最重要案件として捉えないといけません。
特にクレーム案件は早期に行動することで、解決することも多いですが、仕事に追われてしまっているからと放置してしまうと重大な事につながることもあります。
こうならない為にも、日ごろからタスク管理を行なって、効率よくこなしておくことで、緊急時の初動に差が出てきます。
⑤業務手順を見直す
書類作成や定期的な事務作業などもそうですが、現状のプロセスに固執してしまうことがあります。
昔からのやり方を重んじるのは良い事でもありますが、時代の流れや環境の変化などを踏まえて業務の効率化を図るのは大事なことです。
訪問実施記録のICT化などは良い例ですが、以前は複写式の記録を持ち歩き、サービス時間内に記入していましたが、現在ではスマホなどでオンライン化して電子記録として入力します。
切り替え当時は、スマホ操作に慣れていない人からは抵抗感もありましたし、訪問先で複写で置いてきていた複写の記録が無くなるなどデメリットと捉えられた時もありましたが、現在では何の問題もなく標準化されています。
逆にICT化により、複写式訪問記録のコスト削減、リアルタイムで会社で報告が見れる、記入(入力)効率の向上など多くのメリットがあります。
⑥情報収集は最小限にする
日々サービスに入ってくれているスタッフさんの言葉や報告などは大事な情報源で、疎かにしてはいけませんが、問題が発生したり、ちょっと分からないことや、もっと知りたいことがある場合などは、スタッフさんに聞くのも良いのですが、その際には最低限の情報収集を留めて、その利用者さんに会いに行き話を聞く方が、話が早いです。
また、⓶のように仮説を信じて行動に移す方が効率的であり、問題があれば修正すれば良い。机上で無駄に考えていたり情報収集で制度を上げようとしても、だいたいが無駄になることが多いです。
⑦初めから100点を目指さない!
新規案件だったり、問題解決でも同じですが、初めから完璧な答えなんか誰にも分からないのです。
例えば新規利用者さんの手順書の作成で、始まってもいないのに初めから完璧なものなんてできるわけもありません。
今までの手順に問題が生じた際には、その問題を解決する為に仮説を立てて、手順を変更してみるとかサービス自体を見直すことになりますが、その際も完璧な対策を考えようとすると時間ばかりが経ってしまい問題の解決が遅れる。解決が遅れるということは、現場のスタッフは問題を抱えたまま、サービスを続行することになってしまいます。
書類作成もそうです。
以前に総務部に入職してきたスタッフに、人事異動があったので組織図の変更をお願いしたところ、1週間経っても提出してこなかった。他スタッフが1時間で作成し、それを採用して社内に発表したのですが、提出してこなかった彼は、焦って「このように作っていたのですが…」と3パターンの組織図を見せてきたのです。
その3パターンはいわゆる今風というのか、今までの組織図よりもカッコいい?みたいなものでした。まあ彼からしたら入社して初めての仕事で、気合いが入りまくって本質を間違ってしまったのかもしれないね。
でも、組織図1枚に対して1週間をかけてしまうという…
自分は仕事ができるという意識が裏目に出てしまったのだろう。完璧主義に陥ってしまい本来の仕事を間違っていた。
一番初めに提出する書類は80点くらいで良い!とにかくスピードで作ることが重要。形式の提案などは、その書類と共に行えば良いのです。
⑧結果を振り返ること
訪問介護でも、訪問介護計画書に基づいてサービスを実施する。そしてモニタリングや次回計画書策定時に前回計画書の評価を行なうのですが、その期間実施してきたサービスの結果を振り返り、見直すことを目的としています。
この結果を振り返るということを怠ってしまうと、もし違う方向を向いてサービスを実施してしまっていたり、利用者さんの為になっていないことになっていたりします。
また結果を振り返らないことで、同じミスを繰り返してしまうことに繋がるのです。
特に前項でお話ししたように、仮説を信じて行動を優先、初動の仕事はまず80点で良いというようにした場合、この振り返りこそ、重要な要素になります。
違う方向に向かっていないか?
実践してみての問題はどうか?
やってみてスタッフの意見はどうか?
そしてその振り返りをまた修正に活かしていくことで、100点に近づけていくことになるのです。
全体的な事で言えば、一人で抱え込まずにチームを重んじて部下へ得意分野を任せて皆で解決していくという姿勢が仕事を効率化させることにもなりますが、今回の記事に対していえば、個人レベルでの仕事の向き合い方での効率化に特化していますので、踏まえて考えて頂ければと思います。
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